〈販促戦略〉KGI、KSF、KPIで販売促進活動の効果を最大化。行動量を上げて“成果を出す組織をつくる”
こんにちは、販売促進コンサルタントの原田です。
販売促進のコンサルティングを手掛けていてつくづく思うことがあるのは、販促活動は中身の前にそれに携わる人材がどれだけ行動を起こしているのかが成果のポイントになることです。
これは、事業戦略でも人事構築でも何でも一緒ですけどね。
成果がでない企業は、単に行動していないだけ、というケースは想像以上に多く見かけます。
当然、行動しなければ、戦略も絵にかいた餅です。
時に、「そんなもんだ」と半ば容認してしまう人もいましたが、何時間もかけて練り上げた戦略が実行されないのは大きな損失。販促活動の企画立案には経営者や幹部も参加しますよね。会社の代表とその右腕にあたる人材が少なくない時間を投資したプランが現場で骨抜きになるのは経営にとってマイナス以外の何物でもありません。
しかし、ここで単純に行動を起こさない現場が悪い、と結論づけるのは早計です。
あなたの立案した販促計画は、行動を起こせる計画になっていますか?
何が目標で、その目標を設定した意図はきちんと現場に説明していますか?
人によって判断がブレないように数字で説明ができていますか?
計画は、目標とシナリオと具体性がポイントです。
このポイントを満たすには、KGI、KSF、KPI、で検討するのがおすすめです。
KGI、KSF、KPIとは
「弊社の今後の戦略は高付加価値路線でいこう」と、いわれても現場には伝わりません。
高付加価値といわれても、価格を上げるのか、機能をあげるのか、もしくは販売体制を強化しようとしているのかが判断できないからです。これでは現場は動けません。
さすがに極端な例かもしれませんが、具体性がなくどう判断すればわからない計画をしてしまっているケースはよくみかけますよね。
現場から行動を引き出すために、戦略と戦術の架け橋となるのがKGI、KSF、KPIです。
各項目を説明していきましょう。
KGI(Key Goal Indicator)
KGIとは、Key Goal Indicatorの頭文字をとったものです。日本語では、最終業績指標と訳されます。
これは、最終的に得たい成果を指標化するものです。
例えば、今期の売上目標を〇〇億円というように、活動の最終的なゴールを数字で表すようにします。
KSF(key success factors)
KSFとは、key success factorsの頭文字をとったものです。重要成功要因と訳されます。
後ほど説明するKGIとKPIのつなぎ役になる重要な因子です。
“KGIを達成するために必要な要因は何か”という視点から抽出していきます。例えば、先ほどの高付加価値路線という方針のKSFを検討すると、「製品の機能を価格を上げる」、「可処分所得の高いターゲットをリスト化してアプローチする」などが挙げられます。
KPI(Key Performance Indicator)
KPIは、Key Performance Indicatorの頭文字をとったものです。中間業績指標と訳されます。
ポイントはKPIをいくつか設定し、それらが達成すれば、最終目標であるKGIが達成されるようにすることです。
KPIはあくまで、KGIを達成するためのものです。KGIに影響がなければ、すぐにKPIを疑うようにしなければいけません。
先ほどの例をKPI化すると、「製品の機能を価格を上げる=いつまでに、どの程度の機能を高めるか、いくら値上げするか」、「可処分所得の高いターゲットをリスト化してアプローチする=何人リストアップするか、いつまでにどれくらの頻度でアプローチするか」を設定すると良いでしょう。
まとめ
今回は、行動力を高め“成果を出す組織体制”の構築のために、KGI、KSF、KPIを解説しました。
まず、KGIで最終目標を明確にし、それを成功させるための要因を抽出(KSF)、その要因を具体的に指標化(KPI)というフローで設定していきましょう。
「いまいち現場の行動量が低い」、「活動のPDCAサイクルを回したい」、「活動の結果を見直し・改善して活動の質を高めていきたい」というケースで大きな影響があるでしょう。