〈販促戦略〉安売りからは卒業。USPで価格競争を回避する方法
こんにちは、販売促進コンサルタントの原田です。
今回は、USPを明確化して価格競争を回避する方法を書いていきます。
競合が増えて値下げを検討している方、自分たちには価格競争を回避できるような強みはないと思っている方は、ぜひお読みください。
私が販売促進のコンサルティングをする際、初めにすることがUSPを発見することです。
USPとは、ユニーク・セリング・プロポジション:Unique Selling Propositionの略で、他者に真似できない独自の「売り」のことをいいます。
このUSPを明確化することが、価格競争を回避する最初のステップです。といいますか、強いUSPを発見できれば、価格競争はほぼなくなります(次のステップはUSPを伝える、です)。
USPは発見するのが難しいとよくいわれます。実際、「うちには強みなんてない」、「ただの理想論だ」という声をよく聞きます。
しかし、本当にUSPを見つけるは難しいでしょうか?まったく他者に勝るポイントがなければ、価格競争はおろか存続できていないでしょう。
あなたの会社が存続できている=お客様に選ばれているのは、なんらかの強みがあるからです。
USPが見つからないのは、USPを難しく考えすぎるからです。自社を選んでくれた既存客のためにも、自社の強みを発見してUSPを見つけていきましょう。
USPで一気に10憶円企業へ駆け上る
競合が模倣できない自分たちの強みを見つけて顧客に最大限それをアピールする、というのがUSPの考え方です。
USPで成果を出した例は、無数にあります。
一番よく引用されるのが、ドミノピザでしょうか。当時、いつまでたってもピザが届かないという不満に注目し、30分以内にピザを届けられなければ代金はもらわない、というメッセージを打ち出してドミノピザは創業しました。その成果は・・・、いうまでもないですね(笑)。
他の例としては、「吸引力の変わらないただ一つの掃除機」、「お、ねだん以上」、「100人乗っても大丈夫」などがあります。あえて企業名は書きませんでしたが、すぐに企業名や商品名が頭に浮かんだのではないでしょうか?
強いUSPは特定の市場で一気にシェアを獲得して企業を急成長させることができるのです。
USPを見つけるシンプルな方法
実際にUSPを見つけていくには、それに精通したコンサルタント等と取り組むのが一番です。USPの発見を最も難しくさせているのが、自分のことは自分が一番わからない、という点にあります。客観的に判断してくれる外部の人間が関わるほうが効率的にプロジェクトを進めることができます。
しかし、自分たちだけでUSPを発見していく方法もありますので紹介していきましょう。
【USP発見のステップ】
STEP1 自分たちが顧客に提供できる価値をリストアップする
STEP2 既存客に自分たちの強みを聞く
STEP3 USPの候補を3~4つ程度リストアップする
STEP4 競合を調査する
STEP5 USPを決定する
一つ一つ見ていきましょう。
STEP1 自分たちが顧客に提供できる価値をリストアップする
商品の特徴を思いつく限り挙げていきましょう。そして、その特徴を価値に変換していきます。
例えば、ゴルフ用品を販売しているのであれば、顧客はゴルフ用品を購入しているのではなく、それを利用することで得られる“ナイスショット!”を購入しています。
このように特徴ごとに価値をリストアップすることが大切です。
最低でも100個は出しましょう!自分たちの商品の価値が見つからない、という方はそもそもリストアップする数が少なすぎる傾向があります。
この価値がUSPの素材をとなるのでなるべく数多く出していきましょう。
STEP2 既存客に自分たちの強みを聞く
自分たちが提供できる価値をリストアップしたら、既存客に価値を聞いていきましょう。
「なぜ、自分たちの商品を購入したのか」を顧客から直接聞いて回るのです。こちらも最低でも20人程度には聞いてください。
商品の本当の価値は顧客が一番知っています。自分たちが強みと思っていなかったことを、顧客が最も価値だと感じていたというケースは珍しくありません。自分たちの本当の価値を見つける大事なステップですので、面倒臭がらず、必ず実行するようにしましょう。
これまでお会いしてきた有能な経営者は、どのような理由で自分たちの商品が顧客に選ばれているかを知っています。
STEP3 USPの候補を3~4つ程度リストアップする
自分たちの商品の特徴・価値を掘り下げ、さらに顧客からもなぜ選んでくれたのか価値を聞いたら、多くの価値がリストアップされたと思います。
この中から、3~4つ、打ち出していく価値を選んでいきます。
選択は難しいと思う方が多いですが、単純に最も価値として多く挙がったものを選べばよいでしょう。メッセージは見直し・改善の繰り返しです。ここで挙げた価値が仮にうまくいかなかったとしても改善していけば問題ありません。
STEP4 競合を調査する
競合を分析します。どのような価値を届けるかが決まれば、競合が決まります。USPは独自の価値ですから、競合を調査して、競合にはない価値を見つけなければなりません。
STEP5 USPを決定する
自分たちが考える価値、顧客が感じている価値、競合にはない価値を考慮してUSPを決定します。
この方法は、シンプルで簡単ですが、効果は非常に高いです。
実際、今後の営業・広告戦略がクリアになった、という方が多くいらっしゃいます。
なかなかうまくできない、できたものの本当にこれが正しいのかわからない、という方は弊社にご相談ください。
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